デザインがシンプルな方向へと向かう中、また経済不況という現況もあり、今シーズンは“実用的なフォルムやサイズ”が各ブランドで無視できない課題となった。高いクリエイティビティやアート性を追求するだけではなく、商品としての魅力を発揮するための数々の条件をクリアする、きめの細かいデザインが必要とされている。コストを押さえるために複雑過ぎる工程は試みないとか、あまり意味を持たない工程は省くといった工夫もなされているようである。
一方で、エコロジーを背景としたリサイクルマテリアルの使用や、暴力に対する不安を視覚的に表現したバッグなど、メッセージ性の高いコンセプトなどは、バッグデザインにおける新しいセンスとして大きな期待がかかる。
※各ブランドの紹介の詳細は、機関誌「ジャルフィック156号」に掲載しております。
● マテリアル&カラー、フォルム&サイズ、ディテール&オーナメントのポイント
1. マテリアル&カラー ・・・豊かさを描く、さまざまなタッチのソフトレザー
2. フォルム&サイズ ・・・際立つ、オケージョンと機能性への配慮
3. ディテール&オーナメント ・・・シンプルなフォルムを彩る華やかな装飾